グローバル採用は、新たな人材データベースの開拓、大規模な国際展開への道筋、文化的視点の獲得、意思決定への新しいアイデアの注入など、急成長企業にとって大事なポイントです。
多様な人材を擁する企業ほど、 業績が向上する傾向があります。そして より革新的でありまた従業員エンゲージメントが高いというレポートがあります。
しかし、特にコンプライアンス、知的財産、納税義務、人事管理の面で グローバル採用への道には、潜在的な落とし穴があります。
これらの課題を回避し、グローバル採用の競争優位性を引き出すために、企業は海外の人材データベースを活用する際の手順を検討する必要があります。
グローバル採用の選択肢は?
グローバル採用を行う場合、企業は今まで主に3つの選択肢をとってきました。 しかしこうした“旧来型”の雇用モデルには、官僚的な遅れ、税金の支払い、コンプライアンスのハードル、運用上の不便さなど、独自の課題やリスクがあり、これらは将来的に大きな問題となる可能性があります。
- 雇用主がスポンサーとなるビザ: 雇用主が提供するビザには、遅延、プロセス、制限などがあります。 雇用主が提供するビザの事例. この選択肢は、近い将来、採用の可能性すらなくなることもあります。 例えば 米国移民局(USCIS) は、2022年半ばに、2023年末までのH-1B抽選の上限数にすでに達していると発表しました。
- 海外に会社を設立: これは通常、困難なプロセスであり、設立後、企業はその国内で労働力を 運用・管理するリスクと責任を負います。 世界銀行のデータによると、会社設立に6ヶ月以上かかる国もあり、またこのプロセスには高額な初期費用がかかります。(参考資料 )
- 個人事業主を巻き込む:個人事業主(IC)を雇用する場合、企業は永続的な事業確立のリスクや、雇用する人の分類ミスによる手数料、罰金、法的な問題にさらされます。(参考記事)
EOR(Employer of Record)採用モデルへの参入
一部の企業にとって、EOR(Employer of Record)を用いた雇用は、外国人人材を迅速かつコンプライアンスに則って活用できるソリューションであることは言うまでもありません。
またEOR (エンプロイー・オブ・レコード) は、企業(EORのクライアント)が人材の採用を希望する対象国に既に法人格を持っています。
EORは、クライアントが直接労働者を雇用するのではなく、採用企業(クライアント)に代わって合法的にその人材を雇用します。 その際、EORは現地での事業運営に伴う法的責任を負うとともに、給与の管理、現地従業員の管理などの責任を負うことになります。
EORが成功するためには、現地の人事規制、法的要件、慣習的な福利厚生、文化、雇用慣行などに関する専門的な知識をもたらすことが必要です。
適切な専門知識があれば、EORは必要な調査を実行しますので、外国人従業員が現地で歓迎され効率的に入社し、従業員の全雇用期間を通じて十分にケアされます。
EORを検討する理由とは?
EORと提携することで、面倒な会社設立の手続きを省くことができ、労働者もすぐに雇用することができます。 多くの場合、入社手続きは24時間以内に行うことができます。
また、EORの雇用モデルでは、透明性も重要な要素です。 EORのクライアントである企業はあらかじめ決められた金額を1カ所に支払うだけで、通常の必要資本(現地銀行口座の開設、インフラ費用、オフィス諸経費、登記費用、現地コンサルタントの雇用など)をバラバラに支払う必要がなくなります。
このEOR採用モデルは、基本的にグローバルな市場参入障壁を低くします。 これにより、企業は柔軟かつ容易に世界中の新しい人材データベースを利用することができます。
労働者(クライアント労働者)はクライアント企業によって管理され、チームの他のメンバーと同様に日々の業務に集中いただけます。 EOR雇用モデルは、 規制遵守、税務保護、補足的な福利厚生、タイムゾーンと優先言語によるローカルサポートなど多くの利点があります。 参考記事をご参照ください。
グローバル採用における選択肢の比較
コンプライアンスリスクの軽減 |
知的財産の盗難を減らす | 国際的な税負担の軽減 |
迅速な採用活動とシームレスな人事管理 |
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雇用主がスポンサーとなるビザ | ❌ | ✔️ | ✔️ | ❌ |
海外での会社設立 | ❌ | ✔️ | ❌ | ❌ |
独立した請負業者の従事 | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
EOR(Employer of Record)を通じての採用について | ✔️ | ✔️ | ✔️ | ✔️ |
EOR雇用モデルは、新しい人材データベースにアクセスするのに役立つのでしょうか? 有効に活用できる方法を見つけましょう。 採用をお考えのお方は ‘Pathways to International Success’(国際的成功への道をご覧いただき お問い合わせよりご相談ください。